用語説明

小生が勝手に解釈しているので誤っているかもしれませんが御容赦願います。
 

用語 説明 備考
遺構 お城と言えば天守閣ですが日本にある城の殆どは天守閣など有りません。また建物すら残っていません。遺構とはそこに城が有ったと推定できる堀、土塁などです。これらは埋めるか、破壊しなければ失われませんので残っていることが多いしまたこれが有れば城が有ったと喜ぶわけです。
土塁 川の堤防見たいと考えれば分かりやすいです。一般的には土を持ってきて積み上げたものです。特に土塁の前に穴(堀)を掘り、掘った土を積み上げます。
切岸 山の自然な斜面だと緩やかなので人工的に斜面を削り傾斜を強くします。土でできているので高くできませんので山城では郭(腰郭など)の数が多くなります。
堀切 山の尾根など元々幅が狭い場所に堀を掘って侵入を防ぎます。
水堀 人工的に堀を作り水を溜めます。近世(江戸時代)の城は大体水堀を採用しています。
空堀 人工的に堀を作り水など入れません。だから「空」なのです。
横堀 山の斜面に等高線上に空堀を掘ったものです。
土橋 堀を渡るために恒常的に造られた橋を言います。防備上難ですが細くなっているので一度に小人数下渡れない工夫をしています。
竪(たて)堀 山の斜面に沿って堀を掘ったものです。敵が横に移動するのを阻止します。イメージ的には水のない沢の様なものです。写真撮影してもうまく写りません。
登り石垣 山の斜面に沿って石垣を築き中を守ります。朝鮮征伐時に発達したといわれています。伊予松山城がこの石垣で有名です。
虎口(こぐち) 城の出入り口を言います。
平虎口 単に入り口だけあります。門を突破すれば城内に入れるので防備が弱い出入り口です。初期の城や館などはこれを採用しています。防備に難が有ることから馬出し、食い違い、桝形などが発達しました。
馬出し 虎口の前に土塁(土塁の外側は空堀、水堀有り)などを置き一直線に城内へ入れないようにします。馬出しが占領されても中は城内から丸見えなので城内からの攻撃には弱いです。武田氏が大幅に採用しています。
出丸 馬出しより大きいと思っていますが正しいか疑問です。会津若松城の北出丸など非常に大きいです。
桝形(門) 一般的に城の出口に桝形の広場を設けます。当然周囲は石垣や土塁で囲います。桝形の一方には城内への出入口、それから90度曲がって外への出入口が有ります。敵が侵入したときは直進できないので侵入速度を落とさせます。2つの出入口は通常門があり外側を壊されても内側(城内側)は閉じられているので周囲から銃火をを浴びせます。また外側の門は狭く内側(城内)は広いので城内から防御しても人数的には城内側が多いので勝つことができます。更に城内から打って出る場合は桝形に兵隊を入れて人数を測ります。
食い違い(門) 出入り口を食い違いにして直進させないようにします。
埋門 いざという時城内から石や土砂を入れて(落として)埋めること(門が開かなくなる)が可能な門を言います。
部者溜り 山城などでは城外に速やかに打って出るため門の傍に兵隊が留まっている場所を言います。平城の場合は元々場所が有るので武者溜まりを聞きません。
本丸、二の丸、三の丸 本丸が一番重要な場所、次に二の丸、三の丸となります。四の丸、五の丸は聞いたことが有りません。通常○○郭などの名称をつけます。
本郭、二郭、三郭 本丸、二の丸、三の丸と同じ意味で使っております。郭は曲輪とも書きます。
腰郭/帯郭 大きな郭の下に細長い郭が有ることが多いのですがそれを腰郭と言います。帯郭とも言いますが多少違うかもしれません。特に山城では切岸が高くできませんので腰郭が多い様に思います。
小郭 山城では緩斜面を急斜面にするため斜面を削り切岸を作りますがどうしても小さな郭が増えます。正確な名称は分かりませんが小さな郭の意味で使っております。
水の手曲輪 水場を守る郭を言います。
横矢 郭を小人数で守るためには円形が望ましいですが敵が攻めてみたら敵の正面側しか守備側は攻撃できないので防備に難となります。そのため郭に凸部を設けて敵を横から攻撃できるようにします。これを横矢といいます。門の傍に凸部が有れば門が堅固となります。桝形も一種の横矢が可能な構造です。
櫓台 櫓(矢倉)が立っていた場所です。
 

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